デジタルはもともと音が悪いのでは?

と、まあこう思うのです。
デジタルデータとして保持するからには、サンプリングして量子化する必要があります。サンプリングにより高周波成分を切り落とし、量子化によって音の大きさを階段状にする必要がありこの部分で情報落ちがあります。

では、アナログだったら何でもよいかというとこれまた設計が難しいものです。第一、ノイズに弱い。コンデンサー、コイルなどの電機部品は全く同じ特性のものを大量につることが非常に難しい。
電気の世界では+−10%程度の誤差は許されていると言えばそのばらつきがわかるでしょう。当然、このばらつきを抑えようと選別品を使おうものならば、当然価格に反映される。そして、この中でも特に電解コンデンサーは、経年劣化が激しくだんだん静電容量が減少していく傾向にある。
理想的な条件の下においては、アナログ回路では0〜無限Hzの情報を持つことができ、さらに無段階の階調を持つと考られる。(当然、電子1個の情報が最小となるが無視できる大きさでしょう)実際には、抵抗のある導線を使うなどしているので、あり得ないが様々な工夫をすることでこれに近づけることは可能である。
一方デジタルでは、サンプリング周波数や量子化ビット以上の情報を持つことは不可能である。
よって、デジタルは実はそんなに音がよくないのではないかなと思っています。もっとも、手軽に扱えるという点は評価できますね。いったん、デジタル化してしまえば劣化はないですし。
で、いくらデジタルだといっても最後は音というアナログなものを出力する以上、デジタル化された音は再びDA変換されてアナログデータになるわけでここの回路の作りも重要になってきます。ここでいかに、なめらかな波形を出力し失われた情報を作り込むかというのが重要になってきます。